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南海・新観光列車「GRAN天空」知られざる別の任務 難波と高野山を直結「観光公害」緩和にもなるメリット

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南海「GRAN天空」
難波と高野山を結ぶ南海電鉄の新観光列車「GRAN天空」。赤い外観の4両編成だ(記者撮影)
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とくにマイカーは、駐車場待ちで道路の渋滞を引き起こす。列車旅の魅力を高めてアクセス手段をマイカーから鉄道へシフトさせることで渋滞解消の一助につなげたい。グラン天空の導入には、関係者のこんな期待も込められている。

海外では、とりわけ欧米の観光客の間で高野山の人気が高いという。2004年に世界遺産に登録されたほか、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」も「わざわざ訪れる価値のある場所」として紹介している。

外国人観光客の多くは鉄道で高野山に向かうので、交通渋滞とは関係ないのだが、日帰りが多い日本人観光客に対し、外国人観光客は僧侶や参拝者向けの施設「宿坊」に宿泊することを好む。和歌山県の調査によれば、2024年度における高野山の宿泊客20.1万人のうち過半数の10.6万人が外国人である。外国人の宿坊人気により価格が高騰し、客室が早期に予約で埋まってしまう。そのため、信者を含む国内参拝者が宿泊できないという状況を招いているという。

ソファーの並ぶ4号車の車内(記者撮影)

鉄道を分社化し「NANKAI」に

南海の担当者は「日帰りの日本人客と違い、外国人は2日かけてのんびり観光するので時間がたっぷりあるせいか、鉄道移動では特急券が必要な特急列車にわざわざ乗らなくても、各駅停車で十分と考える人が多いようだ」と話す。

そう考えると、外国人観光客の交通手段が各駅停車から特急やグラン天空に転移して移動時間が短縮されれば、少しでも宿泊から日帰りにシフトするかもしれない。

なんば駅で開いた「GRAN天空」の安全運行祈願式典=2026年4月(記者撮影)
【写真を見る】「GRAN天空」の外観。赤いカラーリングが基調の4両編成だ

さらに、南海の経営戦略にもグラン天空の位置づけがある。4月1日、南海電気鉄道は「NANKAI(なんかい)」と社名変更した。同時に会社分割を行い、鉄道事業を分社化してNANKAIの100%子会社とし、その社名を「南海電気鉄道」とした。

つまり、不動産業やショッピングセンターなどの事業を行うNANKAIの傘下に電鉄がぶらさがる。鉄道会社には阪急阪神ホールディングスや西武ホールディングスのような純粋持株会社の下に鉄道、不動産などの各事業会社がぶらさがる形態と、不動産業などを行う事業持株会社の下に鉄道会社がぶらさがる東急のような形態がある。南海の場合は後者だ。

【写真を見る】南海・新観光列車「GRAN天空」知られざる別の任務 難波と高野山を直結「観光公害」緩和にもなるメリット(11枚)

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【なぜ鉄道を分社化?】

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