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Z世代大学生の「意外な一言」で教授が動揺… "メールを使えぬ若者"の実態 企業も研修の機会を設ける必要があるだろう

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大学生を指導する教授
現代の大学生はメールの作法を学ぶ機会がなくなっている(写真:C-geo/PIXTA)
  • 高橋 暁子 成蹊大学特別客員教授/ITジャーナリスト
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ただし中学・高校によっては、作法として教えることがゼロではない。教えるのは、主に外部に送信する機会があるときだ。例えば、職場体験先へお世話になったお礼をメールで送る場合や、外部の専門家などに取材する探究学習や就職活動のときなどだ。進学校や中高一貫校では、メールの作法を教えている学校もある。

しかし、それ以外の学校ではまず教えないので、知らないまま大学生になっていることもある状態だ。大学生になると突然、教員への連絡やインターンの申し込み、就職活動などでメールを使う必要が出てくる。その時になって大慌てということも少なくないのだ。

毎日のように利用している大学生も多い(画像:筆者提供)

「新入社員研修の初日は、電話の出方とメールの書き方の研修からやるんだって。優秀な大学出身なのに、まさかそんなことからやるなんて……」

このような新人研修の中身を聞いて、驚く読者もいるかもしれない。しかし、優秀な学校を出た新入社員でも電話の出方がわからないとか、メールの書き方がわからないとか、マウスやパソコンが十分に使えないというのは、よく聞く話だ。

社会人になると、メールは日常的に使うものだ。社内外の人との公式なツールとして利用する社会人は多いだろう。

業務時間の約3割がメールに費やされている現実

「ビジネスメール実態調査2025」によると、1日の平均メール送信数は12.33通、受信数は52.27通に上る。送受信にかかる時間は何と約2時間26分となっており、業務時間の約3割がメール対応に費やされている計算だという。

ところが、会社でのビジネスメールの社員研修の有無については、84.75%が「ない」と回答しており、実施は1割未満に留まっている。一方で、ビジネスメールのスキルアップが重要だと感じることがある人は、「よくある」「ときどきある」合計で8割以上となっている。

生成AIがメールのアシストをしてくれるようになり、「長いメールを要約してもらっている」「返事のたたき台を書いてもらっている」という話を学生から聞いている。しかし、自分がメールの適切な使い方を知らなければ、問題があるメールを送ってしまうリスクが高まる。

学生は大人世代が思う以上に、メールの経験に乏しく、適切なルールやマナーを知らない可能性が高い。もし業務上必須なのであれば、研修の機会を設ける必要があるだろう。

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