私は、東京大学の学校推薦型選抜で「街歩き」をテーマにプレゼンし、合格しました。今回は、そんな自分が普段どんなふうにまちを歩き、何を見て、何を考えているのかについて書いてみたいと思います。
散歩や旅行というと、なんとなく景色を眺めて終わるものだと思われがちです。でも実は、まちを歩く時間には、思考力や探究心を鍛えるきっかけがたくさん隠れています。同じ道を歩いていても、ただ通り過ぎるのか、「なぜこうなっているのだろう」と立ち止まるのかで、見える世界は少しずつ変わっていきます。
もちろん、一日で大きな差がつくわけではありません。けれど、問いを持って歩く習慣は、年月を重ねるなかで、視野の広さや考える力の差として確かに表れてきます。この記事では、地元の散歩を入り口に東大推薦へとつなげ、その後も日本各地を歩いてきた私自身の経験をもとに、まちあるきを学びの場に変えるための姿勢と3つの視点を紹介します。
5W1Hを考える姿勢を持つ
まず重要となるのは「5W1Hを考える」こと。「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どうしたか」を考えるきっかけにしましょう。たとえば、商業施設の駐車場で、「どこの地域のナンバープレートが多いだろうか」と考えれば、その施設の客層がおおよそ見えてきますよね。
渋谷の東急百貨店本店(2023年閉店)はかつて渋谷駅からやや離れた場所にありました。これを「なんだか遠いな、不便だな」で終わらず「なぜわざわざ離れたところに作ったのだろうか(why)」と考えてみる。すると思考力を鍛えるチャンスが得られます。
同じく渋谷の疑問を上げるなら「渋谷109の”109”って、何を意味するのだろう(what)」といった疑問も生まれてきますね。これらを調べていくと、渋谷の歴史や東急のまちづくり戦略にもつながってきます。
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【日常の中の疑問を発見するための「視点」】
