調べたところ、かつて関東地方の大部分には東京湾が入り組んでいて、湾内の島がたくさんあったからという説が有力のようです。なにげない1文字に着目しただけで、地理・歴史的な知識へアクセスできてしまいました。
視点2「比較してみる」
2つ目の視点は「何かと何かを比べる」こと。まちを歩く時に、頭の中で比較対象を思い浮かべると、疑問がたくさん出てきます。
たとえば、山陰地方(特に島根県)でまち歩きをする際、ふと屋根を見上げると、どの家も瓦が赤いことに気がつきます。赤い瓦もあるだろうと思われた方は、ぜひ一度お近くの家屋の瓦に目をやってみてください。おそらく、「黒い瓦」の家がほとんどではないでしょうか?
「他の地域では黒い瓦が一般的」。これを比較対象として思い浮かべれば、「赤い瓦の家ばかり」がどれほど珍しいことかご理解いただけるはず。だからこそ「なぜ山陰地方の瓦は赤いのだろうか」と疑うことができます。ちなみにこの瓦は石州瓦といい、山陰地方の気候などを反映しているようです。
また、街を歩いていると神社やお寺の前を通ることもあるでしょう。先日、神社の中で花見をしている際、ふと「そういえば、お寺は拝観料を払うことが多いのに対して、神社はほとんどの場合無料で入ることができるのはなぜだろう」と疑問を抱きました。
「寺社仏閣」と一緒くたに呼ばれるほど性質の似通った2つの施設が、一方はタダで出入りできて、もう一方は有料が当たり前……改めて考えてみると、なんだかおかしいですよね。この理由を調べてみると、神社がかつて国家とのつながりが強かったことや、神道と仏教の教義の違いなどが関わっているようでした。
他にも、雪国で街歩きをした時は、やけに道路のアスファルトが割れているなと気付いたことがありました。東京など雪の少ない地域では、アスファルトがひび割れていることなんて、そう多くありません。これもたまたまではなく、雪溶けの季節にアスファルト内に浸透した水分が再度固まって膨張した結果、内部から路面が引き裂かれてしまうのだそうです。
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【視点3は「仮定を使用して考える」こと】
