ロボタクシー事業は「赤字垂れ流し」の段階から脱却しつつある。小馬智行は25年11月に広州市で初めて1台あたりの黒字化を達成し、26年2月には深圳でも黒字化を実現した。
彭軍氏は、今後3年間の小馬智行の最重要目標は「台数の増加」だと述べ、規模の利益を重視する姿勢を鮮明にした。中国の主要都市における配車サービス料金と運営コストに基づくと、自動運転車の保有台数が4万~5万台規模に達すれば、事業全体が粗利ベースで黒字化することが期待できるという。
また小馬智行の王皓俊CFO(最高財務責任者)によると、比較的大規模な運行が実現している現在の深圳の場合で、1日平均の1台当たり売上高が300元に達すれば損益分岐点を超えるという。
当局の規制が規模拡大の足かせに
ただ現状では一定以上の規模を確保するのは容易ではない。安全面を重視する当局の規制や厳しい監督体制があるからだ。現行の規制では、ロボタクシーは「1台につき1枚のナンバープレート」が必要とされる。業界関係者は財新に対し、規制当局はナンバープレートの発給数について依然として慎重な姿勢を崩していないとの見方を示した。
さらにロボタクシー会社は当局から一定数の安全管理人員を置くことも求められている。運行地域を格子状に区分して、故障や事故が発生した場合に数分以内に現場に到着できるよう、区分ごとに十分な数の「グリッド担当者」を配置する必要があるのだ。多くのロボタクシーがレベル4の自動運転(決められた条件下で運転手に代わってシステムがすべての操作を代行する)を実現しているが、運転手の人件費を抑えても、別の人件費がのしかかってくる格好だ。
3月31日には、ネット検索大手の百度(バイドゥ)の傘下のロボタクシーサービス「蘿蔔快跑(アポロ・ゴー)」が武漢で大規模なシステム障害を起こし、約100台が突然運行を停止した。複数の業界関係者は、これを受けて国内の規制が、最近、明らかに引き締めの方向に傾いていると指摘する。
(財新記者:翟少輝)
※中国語原文の配信は5月2日
