今回、そんな人間の本質に進化心理学で迫り、左派と右派、女性と男性、集団主義と個人主義など、ヒトとその社会を「つながり」と「自主性」という2つの欲求の綱引きで説明するとともに、現代人の不幸の原因はこの2つの欲求のバランスの崩れにあると指摘する『誰かと一緒にいたいけど、1人になりたい:つながりと自主性の進化心理学』より、一部抜粋・編集のうえ、お届けする。
左派はつながり、右派は自主性
自由主義者と保守主義者は、違う視点から世の中を眺める。
政治的左派(自由主義者)は、公正さや害や集団間関係に最も関心がある。それらはみな、他者とのつながりを重視するものだ。
右派の人(保守主義者)はたいてい、個人の権利や政府の行き過ぎや過度な課税にもっと関心がある。それらはみな、自主性を重視するものだ。
つながりは右派の人にも重要だが、それは特に自分の集団へのつながりであり、忠誠心や愛国心や義務への関心に表れる。
同様に、自主性は左派の人にとってもやはり重要だが、不利な境遇にある集団の自主性が、目的を達成するうえでの構造的障壁によって妨げられていることに、彼らはとりわけ関心がある。
左派と右派の人はみな、つながりと自主性という価値観を共有しているものの、どちらの価値観を優先するかには違いがあり、その結果、政策の好みがおおいに異なる。


