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ライフ #ジモトのアタリマエ──観光客の知らない知恵と常識

年間600万人が押し寄せる熱海「駅前のプリンと海鮮丼で帰らないで」ジモト民が通う《坂を下りた先》の素朴なグルメ

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トンカツ屋の名店「喜撰」のカツサンド
売り切れ御免、喜撰のカツサンド(写真:筆者撮影)
  • 谷口 素子 取材ライター・コラムニスト
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中島水産市民市場から2、3分歩くと、山田豆腐店がある。ジモトでは、「おばちゃんの豆腐屋さん」で通じる。豆腐はもめん、絹ごし、そしておぼろ豆腐があり、筆者のおすすめはおぼろ豆腐だ。厚揚げを煮たものや、季節の食材を使ったお総菜も充実している。

そして、運が良ければできたてあつあつの厚揚げやがんもどきを買うことができる。揚げたてを手に入れたら、すぐに食べたい。と、なるとどこで食べるか? 筆者なら、後編に登場する「東洋のナポリ」と呼ばれている親水公園のデッキを目指す。山田豆腐店から歩いて10分。海を見ながらあつあつの厚揚げをほうばるのは贅沢だ。ビール好きとして、途中でコンビニに立ち寄ることも忘れない。


おぼろ豆腐は塩を付けて食べるのがおすすめ(写真:筆者撮影)
季節の食材を使った、手作り総菜も充実している(写真:筆者撮影)

お湯を注ぐだけで、出汁が香る本格味噌汁

山田豆腐店の前の信号を渡ると杉本鰹節商店が見えてくる。1889年(明治22年)創業の老舗ながら、立派な暖簾があるわけではない。店先には木箱が並び、「本かつお削り節」や「さば削り節」が量り売りで買える。これを山田豆腐店の豆腐にたっぷりかけると、最高のディナーになることうけあいだ。

汁物もここで調達できる。「即席みそ玉」はお湯を注げば、出汁がしっかり効いた味噌汁が簡単にできる。たかが即席と侮ってはいけない。米味噌は富士・箱根の湧水で仕込んだ伊豆味噌、具材は南伊豆産のふのりと国産わかめ。そして出汁はもちろん、杉本鰹節商店で削った削り節粉が使われている本格派だ。

鰹節は、山田豆腐店のおぼろ豆腐や厚揚げと相性がいい(写真:筆者撮影)

熱海は坂の街。少しの移動にも坂を登ったり下りたりしなければいけない。その疲れを癒やすのは、杉本鰹節商店の味噌汁だ。

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【1個50円のドーナツで小腹を満たす】

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