熱海はラーメン屋、町中華、本格中華など中華料理店も多数ある。なかでも筆者が小さい頃から通っている「大一楼」は、1933年(昭和8年)創業。テレビでもよく紹介されているので、知っている人もいるかもしれない。梅宮辰夫や長州力も通う「大一楼」は、何を食べてもハズレがない。
筆者がこの店に行くと必ず頼むのが「揚げワンタン」。ワンタンというと真ん中に肉だねがある形状をイメージするが、それとは異なる。大きな皮を広げてカリッと揚げる。煎餅のような形でありながら、皮の端部にやや膨らみがあり、そこに少しだけ肉だねが入っているのだ。パリパリした食感のあとに、しっとりした肉だねがやってくる。これが最高だ。
熱々の甘酢タレをディップして食べると、お菓子感覚に。タレをつけずにそのままでも香ばしくて、ビールのおつまみになる。
2代目女将が作るカツサンドは売り切れ御免
「大一楼」の隣にある「喜撰(きせん)」は、トンカツ屋の名店だった。過去形なのは現在、トンカツ屋としては営業をしていないからだ。2代目が亡くなり、しばらく店を閉めていたのだ。
2018年、2代目の女将がメニューをカツサンドに限定し、テイクアウト専門の店舗として復活させた。
筆者の祖父が通っていた先代の頃には、現在のような店舗はなく、屋台でトンカツを揚げていたと聞く。そして、店舗化してからは、カウンター約8席に、4人掛けのテーブル席が2つだったように記憶している。
筆者は5人家族なので、一家で店舗に行くと、すぐに満員になってしまった。そのためトンカツをあらかじめ電話で注文し、揚がる頃に、子供たちが皿を持って取りに行くことが多かった。
当時のメニューはロースカツとヒレカツ。衣はきめが細かくて、ラードでカラッと揚げていた。
そして喜撰の代名詞とも呼ばれるのがオリジナルのトンカツソース。少し粘性があり、色は茶色。ほどよく甘くて、舌にベタつくことなくサラッとしている。このソースは2代目の女将が受け継ぎ、現在もソースのみ購入可能だ。
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【カツサンドはオープン前に予約完売ということも】
