しかし、スマートフォンは誘惑が多い。一度画面を開けば何かBGMを探すつもりが、ついズルズルと動画やSNSに時間を奪われてしまうこともある。その点、音源を選んでおけば、The Clockの物理スイッチを入れるだけで完結するので、意味があることなのかもしれない。
もっとも、ここまで使ってみて、一つ引っかかる点も浮かび上がってきた。これについては後ほど触れたい。
「1日1回の充電必須」は不便
一方で、利便性には首を傾げざるを得ない。本機はバッテリー内蔵型で約24時間の連続駆動が可能だが、置き時計として「1日1回の充電」が必須なのは、やはり不便だ。
結局は電源ケーブルを常時接続して使うことになりそうだが、それでは本機が持つ本来の造形美が損なわれてしまう。理想を言えば、1度の充電で最低でも3日はもってほしかった。充放電サイクルは約500回だ。
1日1回充電する使い方なら、約1年4カ月で劣化が始まる計算だ。また、バッテリーは突然使えなくなるのではなく、24時間持っていた駆動時間が、20時間、18時間……と、使用できる時間が徐々に短くなっていく。
「時は金なり」と言うが、電池が消耗したことに気がつかず、大事なアポイントメントを控えた朝にアラームが鳴らなかった、という事態が一番怖い。常に「電池切れによる未作動」のリスクを抱えたままでは、万が一を恐れ、結局はスマートフォンをバックアップのアラームとして併用することになりそうだ。
デザインを優先した結果、実用面での柔軟性がトレードオフになっている点は、長期利用を考えるユーザーにとって見過ごせない課題と言えるだろう。せめて置くだけでチャージが完了する非接触充電に対応するか、ユーザーの手でバッテリー交換が可能な構造であってほしかった。予備のバッテリーを交互に運用できる仕組みがあれば、連続して使い続けることができたのではないか。
筆者が同製品を使い続けるなら、1年後にはケーブルを繋ぎっぱなしにするか、あるいはスマートフォンのアラームをバックアップとして併用する格好に落ち着きそうだ。
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【デジタルデトックスのはずが、結局スマホ頼み】
