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松阪牛を「回す」という狂気…日本で唯一の「回転焼肉」チェーンは、なぜ26年潰れずに続くのか?

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松阪牛
回転レーンを流れる「肉の芸術」松阪牛(写真:筆者撮影)
  • 山田 智子 フリーライター・カメラマン
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回転焼肉一升びん 宮町店(写真:筆者撮影)

レーンの開発と開店準備に1年を要し、2000年「回転焼肉一升びん 宮町店」が開店の日を迎えた。日本初の回転焼肉店はオープンするやいなや、大評判となった。メディアが殺到し、肉が回るというエンターテインメント性と松阪牛をリーズナブルに食べられるというお得感で連日大行列が続いた。恥ずかしながら、筆者もその行列に並んだ一人だ。

淺井さんは「回転焼肉によって、一升びんの名前を多くの人に知ってもらえた」と苦労して挑戦しただけの成果はあったと笑顔を見せる。

維持費は莫大、電気代が月100万円を超えたことも

苦労の末にロケットスタートを切った回転焼肉一升びん宮町店だが、物事は始めるよりも続けることのほうが難しい。だが、一升びんは、開店翌年に発生した狂牛病や、コロナ禍など、さまざまな逆境を乗り越え、26年間回転焼肉を続けている。

冷蔵庫状態のレーンの中は7℃以下に保たれ、肉やホルモンが常時120皿ほど回っている。この状態を保つためには、高い維持費が必要になる。

レーンの中(写真:筆者撮影)

一つは、電気代。肉を取り出す際に扉を開け閉めするたびに冷気が逃げてしまうため、温度を低めに設定してある。「夏場など多い時は、1カ月100万円以上かかったこともありました」。

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【常に「大衆」の喜びを優先】

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