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松阪牛を「回す」という狂気…日本で唯一の「回転焼肉」チェーンは、なぜ26年潰れずに続くのか?

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松阪牛
回転レーンを流れる「肉の芸術」松阪牛(写真:筆者撮影)
  • 山田 智子 フリーライター・カメラマン
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「せやから、お客さんにいろんな部位を知っていただくために、名前を書いて、どんな肉か実物を見て選んでもらったら面白いんじゃないかと考えました。寿司屋さんだったら、だいたいどんなものかわかるんだけど、焼肉の部位って、力コブとかマメとか言ってもわかりにくいでしょ?」

力コブは、牛1頭から1〜1.5kgほどしか取れない希少部位。ほどよくサシが入っており、もちもちした歯ごたえと脂の甘みが絶品(写真:筆者撮影)

松阪牛一頭丸ごと仕入れスタイル

一升びんがお値打ちに希少部位を提供できたのは、松阪という産地に店舗があり、信頼と技術を磨いてきた土台があったからだ。また、店舗の増加に伴って提供する肉の量が増えたため、部位ごとに肉を仕入れる「パーツ買い」から、独自のルートで松阪牛を一頭丸ごと買い付ける方法へと仕入れ方法を変更していたことも大きかった。

カルビやロース以外の各部位の魅力を知ってもらえれば、お客さまは好みや懐具合によって部位を選ぶことができる。お店としては売れ行きの偏りをなくし、廃棄肉を減らせる。一石二鳥。一頭買いしているメリットを最大限に活かせるというわけだ。

知らない部位にも手を出しやすいよう、一皿の量も一般席の半分に。さらに、値段もある程度気楽に来られる「大衆的」な価格帯の店であることを大事にした。

現在、宮町店で提供している部位の種類は50種類以上。250円から2000円の価格帯にも大衆的であることへのこだわりが表れている(写真:筆者撮影)

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【回転焼肉店の競合が増えないワケ】

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