誰かが決めたチームではなく、 自ら関わろうとする人たちが集まり、その土地と向き合う。現地での質問の仕方や姿勢から、一人ひとりの主体性や熱量がお互いに見えてくる。
すると、店舗に対する深い思いと、「自分たちがつくる」という意識が育まれていく。そしてその意識は、オープン後の運営にも引き継がれる。日々の判断やサービスの質、さらにはお客さんへの価値提供の高さへとつながっていくのだ。
100人いれば100通りの成長
集まったメンバーは、店づくりの初期段階から主体的に関わる。では、その後の教育や成長はどのように行われているのか。
バルニバービには、「キャリアパス」は存在しないという。
「人って、100人いたら100通りの思いと成長の仕方ってあるじゃないですか。だから、レールに乗るようなシステムはうちにはないです」
そう語る背景には、「人に合わせて組織が変わる」という前提がある。
約700人の従業員を抱えながらも、その人となりや目標は一律ではない。現場同士のコミュニケーションの中で、一人ひとりの状態が自然と共有されていっているそうだ。
たとえば、あるスタッフが壁にぶつかっているとき。上司が指示するのではなく、周囲が気づいて動く。
「この子、今壁に当たってて。こんな店で、こんなことをしたいんだけど、そっちの店でどう?って、周囲の人間がその状況を察知して声を掛け合うんです」
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【現場の主体性を重視する仕組み】
