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デンソーがローム買収を撤回「トヨタは懸念」「半導体3社陣営は警戒」の逆風、デンソーの成長担う半導体戦略は練り直し

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デンソーはロームの買収でパワー半導体の開発強化を狙ったが見直しが迫られる(撮影:鈴木紳平)

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「この協議を進めても現段階では両社の価値向上に至るシナリオが描けない。技術や製造で両社が協力することを優先して進めることになった」。デンソーの林新之助社長は、淡々とそう語った。

デンソーは4月28日、半導体大手ロームへの買収提案を撤回すると発表した。2月にローム側にTOB(株式公開買い付け)による全株取得を目指す買収を提案。ローム側は社外取締役らで構成する特別委員会で受け入れるかどうかについて検討を進めていた。

ロームが手掛けるパワー半導体は、EV(電気自動車)の動力源となるモーター制御の役割を果たし、その性能によって電力効率が左右される。しかもロームは省エネ性能が高いとされる炭化ケイ素(SiC)パワー半導体に強みを持つ。

EVやHV(ハイブリッド車)など電動化が世界で進む自動車業界において、パワー半導体の重要性は日に日に高まっている。今回の買収断念により、デンソーの半導体戦略は仕切り直しとなる。

トヨタはタイミングや手法に懸念

そもそも今回の買収提案は波乱含みだった。3月6日にデンソーによるTOB報道があった直後の3月12日には、ロームと東芝がパワー半導体事業の統合交渉を進めていることが報じられた。そして3月27日にはロームと東芝、三菱電機も含めた3社の枠組みで事業統合の協議に入ったと発表した。

デンソーは産業機器や民生機器向け半導体の開発にも着手する方針を示している(写真:編集部撮影)

これに対してデンソー社内からは、「提案している身だから何も言えないが、一体既存の3社で何ができるのか。うまく事業が進められるのか」といらだちの声が上がっていた。

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