一方、アメリカでは、一般社員のオペレーション業務と管理職の管理業務は別の仕事です。管理職の人材が必要になったら、企業は社内外から広く人材を募集します。1人の労働者が同じ会社で一般社員と管理職の両方を連続して経験するというのは稀で、2つを比較評価することはありません。
また、日本の管理職の給与がアジア最低と言われているのと違って、アメリカの管理職は高給です。中間管理職なら一般社員の数倍、上級管理職なら10倍以上というケースもあり、残業代の多寡で逆転する差ではありません。
仮に、現在の勤務先が異常に低い給与で管理職のポストを募集しているならどうでしょうか。大半の一般社員は無関心ですし、管理職志望の一般社員は、離職して別の会社の管理職ポストに応募するでしょう。「こんな安い管理職ポストはけしからん!」と不満を持つことはありません。
以上、日本では「同じ会社で働いて管理職に昇進するので、管理職罰ゲームという状態は困る」となり、アメリカでは「管理職罰ゲームをする会社ならば、そこでは管理職として働かなければいい」となります。
日本でのジョブ型雇用導入の影響は?
いま、日本企業はジョブ型雇用を取り入れています。雇用の流動性も高まっています。今後、日本でもアメリカのようにジョブ型雇用が浸透し、雇用の流動性がさらに高まったら、管理職罰ゲームという日本固有の現象はなくなるのでしょうか。
この問題について大手企業の人事部門関係者に意見を尋ねたところ、「なくなる」「なくならない」「わからない」と意見が大きく分かれました。
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