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昭和の逃げ切りを許さない「管理職罰ゲーム」 名ばかり昇給では解決不能、疲弊する現場と若手の冷めた視線

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(写真:Peak River/PIXTA)
  • 日沖 健 経営コンサルタント
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今回、大手企業の管理職・一般社員にこの問題について意見を聞きました。一部に「当社ではそういう問題はありません。管理職の給与は十分に高いし、やりがいのある仕事をしていますから」(総合商社・管理職)という声がありましたが、多くが現状を問題視していました。

「経営陣からはさまざまな指示が来て、部下からは突き上げられて、かなり疲弊しています。『釣った魚にエサは要らない』ではありませんが、新人・若年層の声に耳を傾ける一方、管理職や中高年の要望を軽視・無視する経営陣・人事部の姿勢は、まったく許せません」(輸送機・管理職)

「職場の管理職は、終業時間になってメンバーが帰った後、深夜までしこしこデスクワークをしています。私は出世意欲がありますが、あの哀愁漂う姿を見ると『管理職にならないほうが幸せかな』と思います」(精密機械・一般社員)

「社長の『燃えるような熱い仕事をしよう』というメッセージに惹かれて入社しました。けど、職場の管理職はみな業務に追われて疲弊し、燃え尽きています。自分は熱い仕事をしたいけど、燃え尽きたくはないので、そろそろ転職します」(小売り・一般社員)

アメリカでは起こらない、日本固有の問題

ところで、管理職罰ゲームというのは、おそらく日本企業に固有の現象で、私の知る限り、アメリカなど諸外国の企業ではこの問題は発生していません。なぜでしょうか。

この違いの根源にあるのは、メンバーシップ型雇用の日本企業とジョブ型雇用のアメリカ企業という対比です。

日本企業では、労働者が一般社員として入社し、長期間の勤務を経て管理職に内部昇進します。一般社員と管理職の両方を経験するので、2つを比較し「管理職になったら多忙だし、給与も減った」といった不満を持ちます。若手は、自分が将来管理職になることも視野に入れ、その働き方や待遇を厳しく見定めます。

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