同じ経験をしても、感じ方や捉え方、そしてその後の対応・行動が違うのは、無意識的に抱いている価値観や信念(B)が人によってバラバラだからです。
私はこの「Belief」は、その人が持つ色眼鏡のようなものだと思っています。みんな、この色眼鏡を通して世界を見たり、自分を見たりして、日常を生きているのです。
この色眼鏡は、本人が生まれてから現在まで、社会に適応する過程で、過去の経験や学習から作り上げられたものでもあります。
「色眼鏡」は使い方を覚えよう
例えば、先ほどの「仕事は常に完璧でなければならない(B)」という価値観を持っている人は、幼いときの家庭環境、両親や先生の教え、本人の成功体験・失敗体験、あるいはその時々の社会の常識などに影響を受け、社会を生き抜くための生存戦略として、その人なりの色眼鏡として形作られたはずです。
その価値観ゆえに仕事への責任感が強く、最後の最後までクオリティを上げようと努力し続けるでしょう。それが周囲からの大きな信頼につながっているかもしれません。
ところが「仕事で大きなミスをした(A)」ときにもその色眼鏡をかけていたらどうでしょう。本人にとっては過度な落ち込み・ストレスにつながってしまう要因にもなるわけです。
他の人からすれば「そんなに落ち込むことじゃないのに……」と思うようなことはだいたい、この色眼鏡が原因です。
仕事のミスだけでなく、誰かとのコミュニケーションですれ違い、深く傷つくときなども同じ理由です。
価値観や信念である色眼鏡はほとんどの場合、その人の日常生活にとって適切に働き、その人自身の強みにもなっています。しかし、ある場面では不適切に働く可能性もあることを知っておきましょう。
だからこそ、自分が潜在的に持っている「色眼鏡」を自覚して、その時々に合わせてその価値観を適切に疑えるようになることが大切なのです。
「今回の私の色眼鏡は適切だろうか」
「このシーンでは、もっと違う色眼鏡でもいいんじゃないか」
そんなふうに思えるようになれば、様々な色眼鏡を持てるようになった証拠です。
では、そもそもあなたは仕事に対してどんな色眼鏡をかけているでしょうか。それを確認する方法を教えましょう。
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【あなたはどんな「色眼鏡」で仕事を見ている?】
