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「フィリピーナよ、お前もか!?」多産国家フィリピンで出生率が急降下、カトリックの影響力低下と「セックスよりSNS」

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フィリピンではいまも若者が多いが…...(マニラ首都圏近郊ラグナ州)筆者撮影
  • 柴田 直治 ジャーナリスト、アジア政経社会フォーラム(APES)共同代表

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高い出生率で知られたフィリピンで新生児の数が減っている。

ほんの少し前まで「アジアで最も長く人口ボーナスを享受する国」「少子化にあらがうアジア最後の砦」と目されていたが、3月に発表された合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は1.7だった。人口維持に必要な置換水準(2.1)を大きく下回った。いったい何が起きているのか?

少ない育児ストレス、妊婦の責任は産むことだけ

「フィリピンにはどこでも、子どもがうじゃうじゃいる」――。2012年、私が「神様の贈り物 子だくさんフィリピンの秘密」と題するコラムを新聞に掲載したとき書き出しだ。

当時、日本、中国、韓国、台湾といった東アジアの諸国はもとより、タイやベトナムなど東南アジアの国々でも少子化が急速に進んでいた。そんな中でフィリピンだけは依然として一頭地を抜く出生率を保っていた。

50年に高齢社会(65歳以上の割合が14%以上)に到達していない国は、アジアではフィリピンだけとの予測も出ていた。

国際連合のデータによると、12年段階の合計特殊出生率は、韓国1.27、日本1.38、タイ1.56、中国1.80、ベトナム1.97に対してフィリピンは3.14だった。

同じデータで人口置換水準の2.1を割り込んだ年をみると、日本が1974年、韓国が84年、中国が91年だ。タイは90年、ベトナムは99年。フィリピンは遠い将来のことと推測されていた。

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【フィリピンが子沢山だった構造的な要因】

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