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92歳でひとり暮らしを続けながら、創作活動を続ける粟辻早重さん。「長生きするほど楽しい」と語る毎日は、時間やルールに縛られず、心が動くほうへ正直に動いているのだとか。
20代でテキスタイルデザイナーの夫・粟辻博氏と結婚。その後、人形制作の仕事に打ち込んできました。ふたりの娘が独立し、約30年前に夫を亡くしてからは、思い出の詰まった家で猫&メダカと共に暮らしています。
「日々のあたりまえのことが、私を元気にしてくれる」と、リビングで体を動かし、スーパーへ歩いて買い物に行き、気になったことは臆せず挑戦します。最近は、90代にしてギターを習い始めました。
そんな健やかな暮らしは、日々の小さな工夫と楽しさを見出す心から生まれています。本記事は粟辻早重さんの著書『
92歳、好き放題で幸せづくし』より一部抜粋・再編集してお届けします。
リビングは私のパーソナルジム
私は、歩くのが速いみたい。娘と一緒に歩くときも、急ぎ足でついてくるのは娘のほうです。意識して速歩きをしているわけではありません。これが、私の体にしみついたペースなんです。
夫は、背の高い人でした。どこへ行くときも、夫の隣が私の定位置。寒い時期には、つないだ手を夫のコートのポケットに突っ込んで歩くのが私たちの習慣でした。夫婦で並んで歩くうちに、私の歩幅が夫に近づいたんだと思います。夫が亡くなって30年以上たつけれど、私は今でも、体のサイズや年齢に似合わない大股でスタスタ歩き回っています。
歩くことが苦にならないのは、普段の生活のしかたも関係しているかもしれません。自宅は中2階のある3層構造で、リビングルームとキッチンは1階、バスルームや寝室は中2階。1日に何度も階段を上り下りするのは、私にとってはあたりまえのことです。
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