さらに、海外との認識の違いにも注目する。欧米や韓国では、サングラスは「目の健康を守るための生活必需品」として扱われている。一方、日本では依然としてファッションアイテムという位置づけにとどまっている。
このギャップに、参入する余地があると判断したという。
ワークマンのキッズサングラスは、子どもの行動特性から逆算して設計されている。
子どもは大人と違い、物を「壊す・なくす・忘れる」。この前提に立って設計されている。例えば、カラビナ付きのケース。ランドセルに取り付けられるため、紛失リスクを低減する。折りたたみ構造も、持ち運びや収納を意識したものだ。
構造面では、蝶番を排した設計を採用。接続部分はネジのみとし、万が一破損した場合でも金具によるケガを防ぐよう安全性に配慮されている。フレームには高い耐衝撃性を持つポリカーボネート素材を使用し、強度と安全性を両立させた。
さらに興味深いのが、「かけたくなる工夫」だ。
レディースにも同様の折り畳みサングラスがあり「ママとおそろいのもの」を身につけられるという嬉しさや、あえて明るく派手なカラーを採用し、ファッション性や楽しさを前面に打ち出している。折りたたみの動作も、パズルのように楽しめる設計になっている。
このように「子どもが自発的に使うためのプロダクト」としての工夫がちりばめられている。
機能ではなく「使われ方」を設計する
紫外線対策としてサングラスを機能させるには、レンズ性能やフィット感も不可欠だ。
子どもは大人より地面に近く、照り返しの影響を強く受ける。そのため、ある程度のレンズ濃度を持たせつつ、歩行に支障が出ないレベルに調整している。
フィット感についても、鼻盛りを高めに設計し、耳にかかる部分のカーブを強めることで安定性を確保した。滑り止めを使わずともズレにくい構造だ。
加えて紫外線透過率は1.0%で、つまり99%のUVカット機能を持つ。
これらはすべて、「通学時に安全に使えるか」という観点でデザインされている。
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【1580円は、なぜ実現できたのか】
