「お義姉さんは兄の遺影写真を飾ってないんだって。正面向かれると悲しくて見れないって。それを聞いてたから、私も夫には空のほう見てって言ったんです」
山本さんが62歳のとき、夫は息を引き取った。長年勤めた会社を定年退職した、その翌日のことだった。
「3キロ痩せてから入会した」RIZAPで1年かけて27kg減量
夫を見送ったあと、山本さんの体に異変が起きる。
「ここから急に太って、最高80kgまでいきました」
理由ははっきりしていた。夫を失って自暴自棄に近い生活が続いたこと、そしてフードブロガーとして思うままに食べ歩いた結果だった。
健康診断で「再検査」「要注意」の文字がいくつも並び、医師から生活習慣の見直しを勧められた。
「このままだと、一人で健康に生きていけなくなるかもしれない」
急に不安を感じ、山本さんはダイエットを決意する。選んだのは、パーソナルトレーニングジムのRIZAPだった。
「当時は今みたいにネットでダイエット情報もあふれていなかったし、誰かに頼らないと自分で取り戻す自信がなかったんですよね。ただ、太ったまま入会するのが恥ずかしくて。3kg痩せてから入会しました(笑)」
ジムでは、運動だけでなく食事も徹底的に指導された。山本さんはトレーナーの指導通り、たんぱく質や糖質、脂質のバランスを管理。自炊した3食はすべて一眼レフで撮影し、毎回トレーナーに見せた。
「若いトレーナーさんでしたけど、尊敬でしたね。写真も褒めてもらえて、その嬉しさがまた励みになりました」
それが山本さんの日課となっていった。結果、63歳のとき、約1年でトータル30kgの減量に成功した。そして体だけでなく、気持ちも変わった。
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【コロナ禍で撮影の仕事はほぼゼロに】
