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「欧米流」の会計基準に見え隠れするこれだけの違和感 日経平均5万円超えでも恩恵を感じられない今を読み解く視点

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日本人が信じる欧米流の会計基準。果たしてどこまで”妥当”なのでしょうか? (画像:aijiro / PIXTA)
  • 瀧澤 信 複眼経済塾・塾頭
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たとえば、ある会社(D社としましょう)のキャッシュフローを事業計画書などから、今後10 年間を予測したとします。

毎年の計画を見てみると、D社は10年間で365億円の価値を生み出す会社だ、だから将来生み出す額を企業価値として計算できるのではないか、と考えます。

ただ、将来生み出されるお金は、現在の価値に直すと金利や物価等を考慮すれば、より小さい金額になる、という理屈を立てます。そしてそのぶんを「ディスカウント(割り戻す)」して算定するというのがDCFです。

生じる2つの疑問

このロジックは、今のようなインフレの環境下であれば理解しやすいと思います。

インフレが起こると、モノの値段が上がっていくので、相対的にキャッシュ(現金)の価値が下がっていきます。今日100円で買えるコーヒーは、3年後には120円、10 年後には200円と値上がりしているかもしれません。つまり、同じコーヒー1杯を基準に考えると、10 年後の200円は、今の価値では100円ということになります。

なので、10 年後の200円のキャッシュフローは、現在価値では100円のキャッシュフローと同等ですね、だから200円を100円に「ディスカウント」して見ないと間違えますね、という考えです。

しかし、ここで2つ問題が生じます。1つは、将来のキャッシュフローの予測が正確に描けるのか? また、もう1つは、将来のキャッシュフローを現在価値に割り戻す(ディスカウント)レートは、本当に正しく設定できるのか。

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