熊本県立大学が2027年の開設を目指す「半導体学部」。しかしその構想は地元の高校生へ十分に浸透していないといいます。新刊『へんな学部 令和ニッポンのユニーク学問最前線』を上梓した西岡壱誠氏が、イマドキの大学新設学部の事情を解説します。
慶應義塾大学名誉教授が学部長に就任予定
熊本県立大学に、2027年4月開設を目指して「半導体学部(仮称)」が新設されようとしています。
入学定員60人、教員体制16人、学位は学士(半導体学)を想定しAI・応用情報、マイクロエレクトロニクス、スマートマテリアルという履修モデルを示しており、かなり本気度の高い設計だと考えられます。
履修もガチなら、人事もガチです。熊本県立大学の発表では、半導体学部半導体学科(仮称)の学部長には天野英晴・慶應義塾大学名誉教授、学科長には丹羽正昭・東北大学元教授(2026年4月から熊本県立大学特任教授)が就任予定とされています。
新しい学部というと、「看板は派手だけれど中身はこれから」というケースもありますが、この半導体学部はむしろ逆で、最初からかなり重い布陣で組みにいっている。だからこそ、「熊本県立大学に半導体学部ができるらしい」というニュースが、単なる話題で終わらずに、多くの人の関心を集めているのだと思います。
しかも、この学部構想は、ただ産業界の需要に合わせてつくられた即戦力養成機関、というだけでもありません。
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【高校生に届かない】
