店舗開発関連のさまざまなデザイナーを入れ、店舗のハードだけでなく容器やショッピングバッグのデザインにまでこだわった直営店舗です。こうした店舗開発も同社の経営においては非常に重要な投資となります。
同社の直営店を活用したブランディングによって商品価値を高めて、高単価の価格設定でも納得してもらえるイメージを醸成しているのです。
このような取り組みもファブレス企業として「価格が高くても欲しい」と思われるブランドイメージにつながり、同社の高い粗利率の維持を実現させています。
しかし、いくつかの経営課題も…
好業績が続くMTGですが、好業績の裏にいくつかの明確な課題を持ち合わせています。
1つは、リファブランドはヘアケア製品以外の業績は厳しいという点です。
ファインバブルは23年の134億円から116億円と18億円の売り上げ減です。同社が美容事業へ参入するきっかけとなったビューティーローラーなどのアイテムは22年比で70.6%と3割近く売り上げを落としています。
リファブランド全体はヘアケアが絶好調なので伸びていますが、その中身は、実はヘアケア頼みというのが実状です。ここを脱却すべく、今はシャンプー、トリートメントの商品開発と販売に力を入れていますが、ここはかなりのレッドオーシャンです。
同社の商品がどこまで浸透していくか。これからの施策に注目してみます。
もう1つは、海外販売の低迷です。19年度には198億円だった売り上げは、中国での不適切会計の影響もあり大きく減少し、25年度には14億円にまで縮小。海外事業の経常損失は4億円を超え、ここ数年厳しい状況が続いています。
銀座店の開店で、中国や韓国、台湾などのアジア圏を中心にしたインバウンドでの認知度を高めて、海外売り上げを伸ばそうと考えています。実際に筆者が訪れたときには、韓国や台湾などの訪日外国人客が何組も店内にはいました。同店が海外売り上げ復活のきっかけになるかもしれません。
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【26年9月期は300アイテムの新商品開発を進めている】
