東洋経済オンラインとは
ビジネス

「シックスパッド」の会社が《赤字転落→「リファ」で美容業界を席巻》の現在…"ホームランを狙わない"すごい開発術

13分で読める
  • 岩崎 剛幸 経営コンサルタント/ムガマエ代表取締役社長
2/8 PAGES
3/8 PAGES
4/8 PAGES
5/8 PAGES
6/8 PAGES
7/8 PAGES
8/8 PAGES

しかし、同業のヤーマンの海外売り上げが25年度は前年比で52.0%と半減しているように、中国市場の消費低迷によって中国での販売拡大の見通しは立ちにくいのが現実です。

海外販売についてはかなり工夫をしていかないと急激に業績拡大につなげることは難しいでしょう。

リカバリーウェアやフェムテック分野にも参入

同社では26年9月期に300アイテムの新商品開発を進めているそうです。

1日1アイテム近くの新商品を美容家電・雑貨市場で出していくというのは並大抵のことではありません。しかし、そのくらいの開発スピードがなければ、市場からそっぽを向かれるという危機感が同社にはあります。

25年7月には疲労回復を促すというリカバリーウェア「ReD(レッド)」を発売し、同商品の広告、販促、売場展開に力を入れています。また、シックスパッドブランドは、女性ならではの課題解決をめざした「フェムテック分野」への参入も決めています。

また、名古屋市熱田区に同社の新本社・研究開発センターを100億円以上を投じて27年1月の竣工予定です。隈研吾氏設計で、同社の本社に加えてカフェやミュージアム、ブランド発信の拠点として活用していく想定です。

MTGの新本社・研究開発センターのイメージ(画像:同社プレスリリースより)

MTGのこれからは、こうした1つひとつのブランド戦略が実を結び、新商品開発が当たり続けるかどうかにかかっています。

美容分野での単品依存という状況は、不安定な経営体制にも見えてしまいます。結果的に大きなホームラン級の商品を開発してきた同社ですが、ヒットを打ち続けるという地道な取り組みをここから継続していかなくてはなりません。

00年から故・稲盛和夫氏の「盛和塾」で学んできたという松下社長。利他の精神で徹底的に顧客や取引先に貢献できる企業でい続けられるか。

そのためには売り上げの追求ではなく、総合的な美と健康のブランド開発カンパニーとして、世の中のウェルビーイングに貢献するという姿勢を全社員が貫けるかが、同社の成長のカギとなるでしょう。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象