血圧を測ったり、医療者が診察をしたりしなくても、この経過を近くで見ていれば、「ああ、亡くなるときは近いな」と感じられると思います。人ではなくても、ペットの最期を見守ったことがある人は、なんとなくイメージができるのではないでしょうか。
「植物が枯れるように」と私たちはよく表現しますが、余計な治療をせず、適切に対処をすると、このように静かに最期を迎えられることが多いです。
やるべきことは「疼痛と呼吸苦の緩和」
では、患者さんの苦しみを軽減するために、見送る側がしてあげられることは何かと言うと、それが「痛みや苦しみをやわらげるための処置」です。
たとえば、酸素吸入で呼吸のサポートをする、といったことですね。これは積極的にやってあげてください。
他にも、患者さんに苦痛がある場合、私たち医療者は医療用麻薬の使用を勧めます。各種の薬を適切に組み合わせることで、最後の苦痛をかなり緩和することができるからです。それをしてもまだつらいときは、「鎮静」といって意識レベルを落とすような薬を併用することもあります。
ご家族の中には、「医療用麻薬を使うと中毒になる」とか「死期を早める」というようなネガティブなイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、現代の医薬品を適切に使用している限り、そう心配はありません。
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【家族が「やらないほうがいいこと」】
