世帯年収1000万円前後の層は、負担感が重い
いま日本では、「給料は上がっているのに生活は楽にならない」という声が増えています。物価上昇に賃上げが追いつかず、実質的な生活の余裕が広がりにくいからです。こうした中で、「NISA貧乏」といった言葉も聞かれるようになりました。将来のために資産形成を進める一方で、日々の生活が苦しくなっていく――。なぜこのようなことが起きるのでしょうか。
世の中では「給料を上げること」が物価高への対策として語られがちですが、30年以上にわたり富裕層の家計を見てきた立場からすると、問題は収入だけではなく、「お金の使い方の構造」にあります。同じ年収でも、豊かに暮らしている人と、そうでない人がいます。その違いは、「いくら稼ぐか」だけではなく、「どう使うか」にあります。
とくに世帯年収1000万円前後の層は、税や社会保険の負担感が重く、支援制度によっては恩恵を受けにくいこともある層です。収入を増やすだけでは限界があり、支出の設計が生活の質を左右しやすいという特性があります。では富裕層はどのように、「お金の使い方」を見ているのでしょうか。次の3つの特徴を見ていきましょう。
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【支出は「消費」ではなく「設計」である】
