とくに世帯年収1000万円前後の層は、戦略が問われやすい層です。なぜならこの層は以下のような状態にあるからです。
- 税や社会保険の負担感が重い
- 可処分所得の伸びを実感しにくい
- 教育費や住宅費の負担が大きい
こうした状況の中で、収入を増やすだけでは限界があります。だからこそ、「何に使うか」を意識的に設計し、支出を通じて人生の土台をつくることが重要になります。
では、こうした違いはどこから生まれるのでしょうか。多くの富裕層の家計を見てきて感じるのは、豊かになる人ほど、お金を「フロー」で見るだけでなく、「ストック」、つまり"残るもの"として捉えているという点です。
たとえば、同じ支出でも、その場で消えてしまうものと、将来にわたって価値を生み続けるものでは意味がまったく異なります。この違いを分けているのが、いわゆる「BS思考」です。目の前の損益(PL)だけで判断するのではなく、その支出が将来どのような資産として積み上がるのかを基準に意思決定しているのです。
資産構造を設計するという発想
ここで重要になるのが、「どんな資産を持つか」という視点です。資産にはさまざまな種類があります。
- 不動産(家賃収入や売却益)
- 金融資産(株式や投資信託の配当・値上がり益)
- 無形資産(コンテンツ、知的財産、ブランド)
- 事業資産(法人、顧客、仕組み、経験)
特に富裕層に共通して見られるのは、無形資産を重視している点です。たとえば、書籍やコンテンツ、知識や経験、人とのつながりなどは、長い時間とともに育ち、継続的に価値を生み続ける「知のストック」になり得ます。
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