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こっそりAIを使用しトラブル続出…社員による「シャドーAI」見過ごせないリスクと"具体的な対策法"

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企業を悩ませる「シャドーAI」への対策について解説します(写真:jessie/PIXTA)
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また、生成AIサービスの利用規約上の問題点(入力データの取扱いなど)や、リスクに関する責任分界(免責や補償の範囲)について確認する必要があります。加えて、シャドーAIに起因するインシデントが発生した場合に備え、対応フローを整備しておくことも重要です。

このように、枠組みとプロセスを定義し、研修などを通じて継続的に従業員へ周知することで、シャドーAIに伴うリスクの低減が期待できます。

AI法が示す方向性と企業に求められるガバナンス対応

『企業実務5月号』(日本実業出版社)。書影をクリックすると企業実務公式サイトにジャンプします

2025年5月に、「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(AI法)」が成立しました。

AI法はAIの適正かつ安全な利活用に向けた企業の自主的な取組みと、国への協力義務の促進を目的とし、イノベーションの推進を重視するため、過度に制約を設けない方針となっていることが特徴です。

しかしその一方で、AI法16条では、不正な目的または不適切な方法によるAI技術の活用により権利利益の侵害が発生した事案について、国が分析を行い、活用事業者その他の者に対する指導、助言、情報の提供その他の必要な措置を講ずるものとすることが定められています。

このような文言からも、企業には一定のガバナンス体制を検討・整備することが求められていると読み取れます。

シャドーAIは、社会に生成AIが浸透していることの弊害ともいえますが、個人の問題として企業のリスク対応と切り離して扱うことはできません。たとえ中小企業であっても、組織におけるガバナンスの一環として対応していくことが求められています。

鈴木 博和(すずき ひろかず)*アクセンチュア公式サイトはこちら
アクセンチュア株式会社 ビジネス コンサルティング本部 AIセンター チーフ・フェロー。総合電機企業でAIの研究開発や多領域の企画に従事した経験や、IT系コンサル会社での多数のNLP導入支援実績を活かして、現在はアクセンチュアにてさまざまなAI技術を活用した業務改革を行っている。共著に『責任あるAI「AI倫理」戦略ハンドブック』(東洋経済新報社)がある。

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