デザインも当事者の声に基づき、アップデートしていった。読み書き困難に関する情報提供や実証実験をサポートした、一般社団法人読み書き配慮代表理事の菊田史子氏はこう語る。
「うちの子も書字障害の当事者ですが、彼によると、これまでの学習障害者向けのICTサービスは福祉色が強く、『ダサくて恥ずかしい』と感じるインターフェイスで使いたいと思えなかったそうです。同様の声は通級の先生からもありましたし、『中学生男子も使えるかっこいいデザインを』という点は強くお願いしました」(菊田氏)
疲れないからどんどん学習を進められる
では、実際に使ってみた子どもたちの反応はどうなのか。「実証実験校では、学習意欲が向上する事例は枚挙にいとまがない」と菊田氏は話す。
「アプリに初めて触れるときには『これ神じゃん!』『最強』などの声が上がり、いつも0点だった子が学年相応テストで満点を取ったケースや、テストの出来に自信が持てて返却を待ち望む声も聞かれました。疲れないからどんどん学習を進めることができるようで、勉強に目覚めるきっかけになるツールだと感じています」(菊田氏)
森分氏も、「読み書きという学習のスタートラインに立てなかった子が、どんどん学んでいける実例がいくつも確認できている」と話す。
「これまでは先生が『この子は文字の読み書きに困難がある』と感じていても、それをサポートできるツールがなかったそうで、『もじソナがあれば、あの子もこの子ももっと能力を伸ばしてあげられるかもしれない』とおっしゃる先生方も多いです」(森分氏)
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【物語を理解し、協働学習ができるように】
