問題文への回答も、音声・フリック・手書きから選ぶことができ、PDFでの提出も可能だ。図中の文字、ルビ、英語の読み上げにも対応しているので、子どもは読み書きの負荷を最小限に抑えながら学習に取り組める。
「みんなと同じ教室、同じ教材で勉強できるように」
これらの機能を実装できたのは、「読み書き困難の当事者や支援者の声を聞き続け、反映していった結果」と、森分氏は言う。開発にも、森分氏のほか3人の当事者が携わっている。
SEとして参加している小久保和喜氏も、その1人だ。書字障害があり小中学校はほぼ不登校だった。プログラミングを学び、アプリ開発の実績を積み重ねていたところ、高校生のときにもじソナ開発の声がかかった。
「私自身も昔から、書くことに困って苦労していました。当事者の気持ちがよくわかるので、自分の技術を使ってもじソナの開発をサポートしたいと参加しました。読み書きが苦手でも、みんなと同じ教室、同じ教材で勉強をするということが、すべての学校で叶うといいなと思っています」(小久保氏)
24年に2週間にわたって実施した公立小学校での実証実験では、プロトタイプのアプリを利用した子どもたちから次々と「ここを改善してほしい」という意見が飛び出した。「それらの要望を小久保さんが即実装する形で課題を次々にクリアしてくれて、もじソナは進化していきました」と森分氏は振り返る。
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【中学生男子は「ダサイ」と使わない】
