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「10秒で決めていいこと、1週間かけること」 仕事のデキる人が密かに使い分ける"判断基準"

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「即決のコツ」と「自責思考の罠」を解き明かします(写真:わたなべりょう/PIXTA)
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② 悩む時間が長いと、試行回数が減る

もう一つの理由は、悩む時間が長いほど「試す機会」が減るということです。悩んでいる間は、実際の行動が止まってしまう。つまり、悩みが長引くほど、試行の総回数が減ってしまうのです。

行動しなければ何も進捗しません。ですから、即決が非常に重要です。そして試行回数を増やすことで、徐々にアクションの精度を上げていくことができるのです。

「しっかり考えてから動こう」とする人ほど、実は非効率です。なぜなら、悩み抜いて一つの答えを出す頃には、すでに「即決して動いた人」が何度もトライ&エラーを重ね、より高い精度に到達しているからです。

つまり、悩む時間の長さが、成長スピードの差になるのです。

後戻りできるリスクほど、即決せよ

とはいえ、「何でもかんでも10秒で決めましょう」という話ではありません。重要なのは、「その意思決定はどれくらい後戻りできるか(不可逆性が低いか)」を見極めることです。

一方で、「noteの記事タイトルをA案にするかB案にするか」のような可逆的な決定なら、10秒で決めて構いません。記事タイトルは後でいくらでも変えられるし、フォロワーが100万人いるインフルエンサーでもない限り、誰もそこまで気にしていません。

むしろ悩む時間が無駄なので、すぐに公開して反応を見たほうが生産的です。これは「ファーストチェス理論(「5秒で考えた打ち手」と「30分で考えた打ち手」の86%は同じ)」にも通じます。意思決定は、早くしても大きな誤差は生じにくい。だからこそ、リスクの不可逆性に応じて決断スピードを変えればよいのです。

たとえば、こんな感じで考えるといいでしょう。

・リスクの不可逆性「底」……3分以内
・リスクの不可逆性「中」……その日中
・リスクの不可逆性「高」……1週間以内

たとえば転職を考えていて、3社から内定が出たとします。まだ会社に対して退職する旨も伝えていなかったとします。このような転職における意思決定の場合は、不可逆性が高いので慎重に考える必要があります。退職を決めてから「やっぱり辞めるのやめます」とは言えませんから、これは時間をかけてよい判断です。

「1週間は短すぎる」と思うかもしれませんが、本気で考えれば20~30時間は確保できます。それだけ時間があって決められないことは、実はそう多くありません。

さらに言えば、意思決定にも「パーキンソンの法則(与えられた時間いっぱいまで仕事が膨張する)」が当てはまります。時間を区切らなければ、延々と考え続けてしまいます。だからこそ、「少し早いかな……?」と不安に感じるくらいのタイミングで決めてしまうほうがちょうどいいのです。

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【即決するコツ】

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