やる気満々の新人が「静かな退職」を選ぶ理由 その兆候は入社直後から…若手が会社を見切る"瞬間" 上司はどうすべき?

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いっぽう、部下の可能性を信じ、「君ならできると期待している」と明確に伝えることで、部下は自己効力感を高め、期待に応えようとする。これが「ピグマリオン効果」である。

同時に、「イフゼンルール(If-Thenルール)」を自分の中で設けておくことも有効だ。

(1)もし期待に応えて基準を超える成果を出したら → 全力で承認し、褒める。
(2)もし指示と違うことをしているが悪意や怠慢がないなら → 感情的にならず、事実を淡々と指摘し軌道修正する。
(3)もしルールや原理原則を理解しているのに軽んじているなら → 上司として毅然と注意する。

状況に応じた対応をあらかじめルール化しておく。そうすれば部下が期待外れの行動をとったときでも、衝動的にイライラしたり感情的になったりすることはないはずだ。

これは投資ルールと似ている。期待して投資するのだが、思惑通りにいかなかったら、自分で決めたルールで判断し、「利確」「損切」を実行する。「イフゼンルール」がないまま投資活動をすれば、衝動コントロールができなくなるだろう。部下育成も同じなのだ。

冷静かつ毅然と指導するためにも、この「イフゼンルール」は覚えておこう。

「静かな退職」を防ぐのは、上司の本気の関与である

入社直後から心を閉ざしていく若者たちを「最近の若者は根性がない」と切り捨てるのは簡単だ。しかし彼らの多くも内心では「成長したい」「自分の市場価値を高めたい」と願っているはず。道筋が見えず、不安に押しつぶされそうになり、自己防衛のために静かに退いているだけなのだ。

だからこそ、まずは仕事の原理原則を教え込もう。

一度だけではなく、二度、三度、伝えるのだ(ソフトタッチに伝えることが大事)。

まずは具体的なタスクへと分解し、完成までの「見通し」を一緒に立てよう。そして彼らの可能性を信じて期待をかけるのだ。それが上司の本来の役割だ。

AIがどれほど進化しても、人間の心に火をつけ、一人前のプロフェッショナルへと育て上げることは人間にしかできない。それこそが、これからの時代におけるマネジャーの最大の存在価値と言えよう。

【この記事の著者・横山信弘氏への仕事のお悩みを募集します!】本連載では、読者の皆様からのご相談を受け付けています。「困った部下・上司・同僚への対応」や「仕事で壁にぶつかったときの対処法」など、さまざまなお悩みをお寄せください。ご協力いただける方は、こちらのフォームからお送りください。
横山 信弘 アタックス・セールス・アソシエイツ 代表取締役会長

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よこやま・のぶひろ / Nobuhiro Yokoyama

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。近著に『トップコンサルタントの「戦略的」勉強法』。

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