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「人の活気が感じられない街」が大変貌 住み続けたい街《31位→4位》に急浮上した"街の正体"

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T-HOUSE New Balance
浜町の魅力とは。写真はニューバランスのコンセプトストア「T-HOUSE New Balance」(写真:Photography by Takuya Nagata (W Inc.))
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浜町の街づくり構想は2013年から、「第二期」開発プロジェクトとして始まったという。

第一期再開発として1990年代終わりから2000年代はじめにかけて竣工した複合施設「日本橋浜町Fタワー」「トルナーレ日本橋浜町」「日本橋安田スカイゲート」などの人気が低下、オフィス空室率が目立つようになってきたことが発端だった。

安田不動産ではこの理由を検討し、以下のような課題を見出した。

都心部に近く、4路線3駅、浜町(都営新宿線)、水天宮前(半蔵門線)、人形町(日比谷線・都営浅草線)から徒歩10分程度と、住宅地としては好立地のため、マンションが次々建設されて住民は急増。一方で、周囲の街並みに店舗などの賑わいが少ない。通りに並ぶのはマンションエントランス、駐車場やゴミ置き場などばかりで、人の活気が感じられない。

古くからの町会組織が残っており、祭りなども盛んに行われているが、こうした旧住民と、近年移り住んできた新住民が混じり合わず、街としての温かみにも欠けている。

同社では元々旧安田財閥から引き継ぎ、浜町一帯の地所を所有していた。そこで上記の課題を解決するために、実験的に「エリア全体の価値を持ち上げる」策として始めたのが、第二期浜町再開発プロジェクトだった。

安田不動産&グッドモーニングスの街づくり

再開発というと、区画をまとめて行う大規模な建築物が思い浮かぶ。しかし浜町における同社の第二期再開発へのアプローチはこれとは異なった。

まず、第一期の再開発で残された安田不動産の所有地所が虫食い状だったため、大規模開発に向かなかった。大規模開発には地権者との交渉などに長期間を有するほか、資金も莫大となる。

一方虫食い状の地所に一つひとつ、浜町にふさわしいテナントを入れていくのであれば、時間も資金もそれほどかからない。併せて、地域と共に街づくりに参加してくれるテナントオーナーを誘致することで、コミュニティの核となることが期待できる。

街づくり・施設運営を担当するのが安田不動産、資産営業事業本部。街づくりの観点で、浜町に必要なテナントを検討する。

「まずは飲食店やカフェから、次に物販、その後に企業オフィスという具合に、誘致の計画を立てた」と、同部、資産営業第一部第一課長の勝又猛志氏。

コンセプトは<「手しごと」と「緑」の見えるまち>とした。江戸時代から続く職人文化や、浜町周辺の緑道や浜町公園にちなんでいる。

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【「手しごと」具体的には?】

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