社内で緊張が走った…「オフィスカジュアル」履き違えた"Z世代"の主張 すり合わせのために"独特な研修"を行う企業も

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一方で、ベテラン層は職場であることには変わらず「社外の目線を意識した服装が望ましい」という傾向が強く、最低限でもジャケット着用や襟のついたものといったものを想定することが多いようです。例えば、Tシャツはダメだが、ポロシャツならOKのような感じでしょうか。

このように、同じ「オフィスカジュアル」という言葉でも、世代によってイメージが大きく異なるため、職場でのすれ違いが生まれやすくなります。

では、このギャップをどう埋めればよいのでしょうか。

ビジネスファッション
男性の「ビジネスファッションにかける金額」。全回答者では、「5000円未満」という回答が24.9%で最も多かった(写真:東洋経済新報社『ビジネスファッションに関する調査』、2023年2月6日実施)
ビジネスファッション
女性の「ビジネスファッションにかける金額」(写真:東洋経済新報社『ビジネスファッションに関する調査』、2023年2月6日実施)

ある企業のユニークな取り組み

ある企業では、この課題に対して非常にユニークな試みを行っていました。対面での研修などの際に、参加者に対し、「客先に行くのに、ギリギリOKの服装で来てください」や「出社するには、ギリギリNGの服装で来てください」などと指示を出す日を設けたのです。

まるでパーティーの「今日は○○の色を身につけて来てください」のように、その時々でテーマを決めていました。ちょっとした遊び心のように見えますが、目的は「すり合わせ」です。

当日、参加者は互いの服装を見比べながら、「自分はこれをOKだと思ったが、他の人はどう感じるのか」「この組み合わせはNGだと判断したが、実際にはどう見えるのか」といった気づきを得ていきます。

特に印象的だったのは、Z世代が「これは普通に外出できる服だから問題ない」と思っていたスタイルに対し、ベテラン層が「お客様の前に出るなら避けたい」と感じていたケースです。逆に、ベテラン層が「これなら無難だろう」と選んだ服装が、若手から見ると「堅すぎて距離を感じる」と受け取られる場面もありました。

この取り組みの優れている点は、言葉ではなく体験でズレを理解できるところにあります。「オフィスカジュアルとはこういうものです」と文章で説明しても、受け手の解釈はさまざまです。しかし、実際に目の前に並んだ服装を見比べることで、抽象的な概念が一気に具体化されます。

さらに、参加者同士が率直に意見を交わすことで、「なぜその判断をしたのか」という背景まで共有でき、単なる服装の話を超えて、価値観や仕事観の違いを理解する機会にもなります。

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