東京から75分『北斗の拳』聖地に人が続々? 18年ぶりアニメ化で再注目…長野・佐久市が「二拠点居住」先としても人気の訳

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この茂田井宿は、山田洋次監督にも愛されたロケ地。『たそがれ清兵衛』(02年、真田広之さん主演)ではオープンセットが建てられ、『妻よ薔薇のように〜家族はつらいよ III〜』(18年、橋爪功さん、吉行和子さん、西村まさ彦さん他)でも、同地の旧家がロケ地として活用されました。

往時の面影が残るだけでなく、全国トップクラスの日照時間を誇る土地柄も、ロケ地として選ばれる理由のようです。

茂田井宿
幕府が出した本宿保護のための禁令によって旅籠を持たない休息処だった「茂田井宿」(写真:蝶(ファラージャ)/PIXTA)

「聖地で暮らす」移住・二拠点居住の新潮流

かつては「碓氷峠」という難所を越えてやっとたどり着いた佐久の町。それが1993年の上信越自動車道開通、97年の北陸新幹線開通によって東京から75分の距離となり、すっかり「通勤圏内」になりました。

現在、新幹線定期券の利用者は通勤・通学合わせて約1100人に達しています(24年の佐久市資料より)。

コロナ禍でのリモートワーク普及も追い風となり、2020〜23年の転入者数(日本人移動者)は毎年3000〜3200人前後で推移。総務省の最新調査(23年)では3072人で、長野市・松本市・上田市に次いで第4位でした。

市では、UIJターン(Uターン、Iターン、Jターンの総称。大都市圏から地方への移住)就業や創業移住支援、また新幹線通勤費の補助など、さまざまな事業を実施し、移住支援案内サイトも充実を図っています。

特に21年には、移住者向け賃貸住宅「ホシノマチ団地」 が開所。既存の市営住宅を活用した住宅で、コワーキングスペースも完備。移住の継続に必要不可欠である、地域とのつながりも重視しています。

ホシノマチ団地
1996年に建設された佐久市営下越団地B棟を活用された「ホシノマチ団地」(写真:「ホシノマチ団地」公式サイトより)

また、北陸新幹線を運行するJR東日本も、佐久市への移住や二拠点居住を推進。「大人の休日倶楽部」会員限定で移住認定を受けた人に対して、さまざまな特典が受けられるプランを提案しているほか、不定期で「移住体験ツアー」を実施するなど、積極的な取り組みを展開しています。

『北斗の拳』世代にとって、二拠点居住は憧れのライフスタイルの1つ。幼い頃からの夢だった「漫画」を学びながら、自然やレトロな町並みの中で暮らす——そんな生活も、人生においてよい選択かもしれません。

古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

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こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

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