ゴンチャが"脱タピオカ屋"の新シリーズを発売、「コアなファンほどストレートティー志向になる」顧客データが引き金に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

実際に、店舗のメニュー表に「タピオカ」という文言はなく、一貫してタピオカのことは「パール」と表記している。ゴンチャにとってタピオカブームはある意味予期せぬ追い風になりつつも、「ゴンチャ=タピオカ屋」という、ブランドが目指す方向性とは乖離したイメージが付く弊害もあった。

そんな中でもこれまでブレずに「お茶文化の創造」を目指してきたゴンチャ。TEACRAFTシリーズは自身のアイデンティティを体現する、もっとも「ゴンチャらしい」商品と言えるかもしれない。ブランドの本来の姿への「回帰」であり、仮にタピオカがなくても十分にやっていける、”脱タピオカ屋“の布石となりそうだ。

2028年に400店舗、年6000万人来店を目指す

日本ではコーヒー専門店に対し、お茶をメインにしたカフェは少ない。要因はいろいろあるが、例えば日本の飲食店ではお冷代わりにお茶が無料で出てきたりすることが多く、「お茶=タダ」のイメージがある。自然と「タダで飲めるものにお金を払いたくない」というイメージが醸成されてしまっているのだ。豆や抽出方法にこだわれるコーヒーと比較して、お茶はどこか軽い扱いになっていた。

そんな中で大健闘しているのがゴンチャだ。2015年に原宿に1号店をオープンし、その後は住宅街立地やショッピングモール内など多様な立地に出店。コロナ禍の2021年は売り上げが低迷したものの、日本のお茶文化のポテンシャルを信じて出店を重ね、その後2022年から業績は回復基調に。現在、既存店の前年同月比47カ月連続で過去最高売上を更新しているという。

2025年の来店客数は4200万人を突破。店舗数・来店客数ともに過去最高を更新している。2028年までに400店舗体制を目標に掲げつつ、それ以上にこだわるのはファンの数だと名言、年6000万人の来店客数を目指している。

実際に、世間の認識もゴンチャに追いつきつつある。昨今、スターバックスコーヒーやタリーズコーヒー、サンマルクカフェなど他社のカフェチェーンは、お茶にフォーカスした新業態をこぞって出している。コーヒーマーケットの飽和や世界的な抹茶人気の高まりもあり、人々はお茶の価値を再認識しつつある。日本で徐々にお茶文化が定着しつつあるのは、ゴンチャの影響も少なからずあるだろう。

今回のTEACRAFTが「お茶専門店」として価値あるお茶商品を打ち出したように、ゴンチャには日本のお茶マーケットを開拓したパイオニアとして走り続けてほしい。

大関 まなみ フードスタジアム編集長/外食ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおぜき まなみ / Manami Ozeki

1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月より飲食業界のトレンドを発信するWEBメディア「フードスタジアム」の編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100人の飲食店オーナーを取材する。
Instagram:@manami_ohzeki

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事