八王子の百貨店史を追う前に、6つの百貨店を整理しておきたい。
このほか、緑屋・長崎屋・忠実屋・ダイエー・丸井など月賦百貨店や大型スーパーを含めると、1950〜1970年代の駅周辺には合計15店以上が集まっていた。俯瞰してみると、どの店も1〜3年ごとに開業しており、1960〜1970年代は八王子の出店ラッシュとなっている。
ここで気になるのが、その営業年数だ。まるき・イノウエ・伊勢丹は10年以内に閉店している。なぜ開業ラッシュが続くなかで明暗が分かれたのか。その答えは建物の立地に関係していた。
当初栄えていたのは駅前ではなかった
江戸時代から絹織物の集散地として栄えた桑都(そうと)・八王子。商業は駅から徒歩約15〜20分離れた横山町・八日町・八幡町といった甲州街道沿いを中心に発展してきた。1964年時点で甲州街道沿いには衣料・食品スーパーがすでに少なくとも7店舗あり(『日本スーパーマーケット名鑑1964』)、その中にまるき(1960年)・イノウエ(1963年)が飛び込んだ形だ。



















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