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「ほぼ一発で決めてしまいました」 八王子・新興住宅地育ちの男性が"一目惚れ"した町の正体と、30年経っても飽きないワケ

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サブカルの聖地として知られる「中野ブロードウェイ」の人気店(筆者撮影)
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その後「日野館」は日野市に譲渡され、現在は歴史資料館として公開されている。土方歳三が昼寝をしていたあの部屋も、今では多くの観光客が訪れる場所となった。

日野にはほかにも新選組ゆかりの場所がある。駅近くの宝泉寺には新選組六番隊長、井上源三郎の墓があり、墓前に置かれたノートには全国から訪れたファンのメッセージがつづられていた。

「ノートを見てみたら『やった! 源さんまた来てしまいました』『源さん、聞いてください』なんて熱い書き込みがありました。また年に一度、日野駅周辺で『ひの新選組まつり』が開かれ、新選組のコスプレをしている人たちが集まるんです。そのほとんどが女性。そうした熱量の高いファンの活動は今でこそ珍しくないですけど、当時はネットもSNSもない時代ですからね。ファンの熱狂というものに初めて触れた体験でした」

吉川さんは「それが今の編集者という仕事につながっているかはわからないけど」とほほ笑む。しかしこの原体験は、人の熱狂を間近で感じ取り、それを届ける側に回った今の仕事と、どこかでつながっているように思えた。

中野駅を選んだのは「面白そうな街だ」と感じたから

高校生から中央線ユーザーとなった吉川さんだが、この路線に本格的に根を下ろしたのは結婚がきっかけだった。

1996年、26歳で結婚した吉川さんは、妻と一緒に住む場所を中央線沿いで探しはじめた。

なぜ中央線だったのか。「お互いの実家に帰りやすくて、かつ会社にも行きやすかったから」と、答えはシンプルだった。

吉川さんの実家は東京都の八王子、妻の実家は山梨県の甲府で、いずれも中央線沿いだ。また職場結婚だったふたりの勤め先は、東京メトロ東西線の竹橋にある出版社。中野から三鷹にかけては東京メトロ東西線が乗り入れており、通勤の便もよかった。

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【1998年フリーの編集者・ライターとして独立】

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