「どうせ結婚したら辞めるんでしょ?」
遠藤まきさん(40代)は、島根県生まれの現役薬剤師だ。
大学卒業後、千葉へ拠点を移し、大手企業が運営する薬局に就職。朝から晩までハードに働き、30歳を目前に会社の昇進試験に挑戦した。
最終面談まで勝ち残ったその場で、いまであれば炎上必至ともいえる、衝撃の言葉を投げかけられる。
「一番最初に、『どうせ結婚したら辞めるんでしょ?』って言われて。自分なりにかなり頑張ってきたけど、そんなふうに思われていたんだと思ったら、スッと冷めてしまったんです」
実はこのとき遠藤さんは、昇進試験に挑戦する一方、ダメ元でカナダへのワーキングホリデーにも申請を出していた。
「今の会社でキャリアを積み続けることが、本当にいいことなのか」――そんな迷いも、どこかにあったからだという。
昇進試験の結果は不合格。それがわかった直後にワーキングホリデーの許可が下りた。
「この会社で学べることは、もう終わったんだと思って」
そうして自身の中で一度キャリアに区切りをつけ、1年半のカナダ留学へと踏み出した。
留学後の自分は、それまでと比べると「世界が一気に広がり、まるで別人になった感覚」だったという。
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【もう一つの収入がある同僚との出会い】
