カナダから帰国後、遠藤さんは東京の薬局に就職した。ここで出会った一人の同僚が、彼女の運命を大きく動かすことになる。
「同じ職場にいた薬剤師の男性が、『自分でも仕事をしているから、薬局とは別にもうひとつ収入がある』と話していて。すぐに飛びつきました」
飲みの席で起業塾の説明会に誘われる
自分より若い彼が、別の収入源を持ち、自分より格段に良い部屋に住んでいる事実は衝撃だった。
だが、彼女が食いついた理由はそれだけではない。カナダ留学を経て「まるで別人になった」感覚を抱いていた彼女は、いつしか経営者になることへの関心を高めていたのだ。
そこには、地元で薬局を経営する父親の影響もあった。
「『経営者になるなら、いずれは自分の薬局を持つことになるのかな』と思っていました。でも、父の力は借りたくなかったんです」
遠藤さんは、もともと父親と仲がいい。頼れる存在だからこそ、あえて頼らない。それは単身で東京へ出てきた彼女なりの「意地」だったのかもしれない。
こうして、独立へのとっかかりを模索していたからこそ、年下の同僚が語る「もうひとつの収入」という言葉が気になって仕方がなかった。
事情をしつこく尋ね続けてものらりくらりとかわされる日々が続いた。
半年が経ちようやく実現した飲み会の席で、ついに「起業塾」の説明会へと誘われることになる。
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【起業塾の正体はネットワークビジネス】
