「『自分が正しい』という確信が強いカルトリーダータイプほど、異なる意見を排除しやすくなります。その構造の中で、パワハラが生まれていくのではないでしょうか」
もっとも、こうした思考スタイルは固定されたものではない。
「誰もが複数の思考の状態を持っています。大事なのは、自分がどの状態にあるのかに気づくことです」
自らの思考のクセに気づけるかどうか――。それが、リーダーとしてのあり方を大きく左右する。
パワハラを防ぐカギは「ご機嫌」と「自己認識」
では、こうした学校パワハラはどうすれば防げるのか
住田氏は、その中核として、校長自身の「ご機嫌マネジメント」と「自己認識」の重要性を挙げる。まず強調するのが、「校長がご機嫌でいることは、仕事の一部だ」という考え方だ。
「自分の状態を整えることは、単なる気分の問題ではありません。校長の佇まいが、そのまま職場の安心感につながる。教職員が安心して話せる環境をつくるための“ご機嫌”なのです」
学校では、校長の態度や表情が無言のうちに職場の雰囲気を形づくる。不機嫌さはそのまま圧力となり、逆に余裕のある状態は心理的安全性の土台になる。
重要なのは、それが「性格」ではなく「スキル」だという点だ。
「ご機嫌は生まれつきのものではなく、自分で整えるもの。どんな言葉を使い、どんな態度で人に接するかは、自分で決めることができます」
もう1つ重要なのが、自己認識である。
「自分の言動を振り返らないことが、無自覚の圧力につながっていきます。だからこそ、常に自分に問い続けることができる人は、パワハラに至りにくいのです」
この自己認識は、「聞く耳を持つ」姿勢にも直結する。リーダーにとって、異なる意見を受け止める力こそが、パワハラを防ぐ最も基本的な条件だという。
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【校長会・評価・研修をどう変えるか】
