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「自分は正しい」が根源、《学校でパワハラ多い理由》"外で評価が高い校長"ほど学校内で教職員が苦しんでいることも

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学校現場でパワーハラスメントが起きやすい要因とは?(写真:takeuchi masato / PIXTA)
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「学校は、外部連携が進んできたとはいえ人間関係が固定化しやすく、外からの目が入りにくい。しかも多くの教員は、真面目で献身的です。『子どものため』という思いが強いからこそ、無理を断れず、過重な業務や理不尽な要求が通りやすい構造があります」

そこに、管理職を取り巻く環境要因が重なる。

「校長研修は実務中心で、マネジメントを体系的に学ぶ機会は多くありません。孤立しやすく、結果として自己判断に頼らざるを得ない面があります。さらに、日々の多忙さから余裕を失うと、説明不足や感情的な言動が生まれやすくなります。

パワハラは“人の問題”というよりも、“構造の問題”です。これに向き合わない限り、同じことは繰り返されるでしょう」

自身の「正しさ」が圧力に変わるとき

では、その構造の中で何が起きているのか。住田氏は、「自分は正しい」「自分は間違っていない」という思い込みが、パワハラを生む引き金になると指摘する。

「むしろ自信がない校長ほど不安を抱え、『自分は正しい』と強く言い切るようになっていく傾向があります」

この思い込みは、組織内の関係性を変えていく。自分と同じ考えの相手には寛容である一方、異なる意見には厳しくなり、無視や冷たい態度といった「無言の圧力」が生まれる。

本来は組織にとって必要な異論も、「迷惑なもの」として受け取られやすい。校長の表情や態度にそれが表れた瞬間、周囲は「もう何も言えない」と感じ、意見は失われていく。

「学校は“空気を読む”文化が強い。校長の不機嫌さや無言の圧力が、はっきりとした叱責以上に人を追い詰めることもあります」

最大の問題は、「その多くが無自覚に行われていること」だという。

「自分は正しいと思っている校長ほど、自身の言動を振り返りにくいものです。さらに厄介なのは、それが『組織のため』『子どものため』という善意の延長で行われている場合が少なくないのです」

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【リーダーの思考スタイル、5つの段階】

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