②謝るだけではなく、そのあとに改善する行動をする
謝って、そのあと改善する行動をしたときに謝罪が許される傾向にあります。
改善する行動によって、誠意が伝わります。神戸大学を中心とした研究でも私たちは誠意を知覚すると、脳の意図処理ネットワーク(相手の気持ちや意図を読み取る働き)が活発化することがわかっています。すると、謝罪を受け入れやすくなるのです。
ただ謝るだけではなく、そのあとに謝罪の内容を行動で示すことが、効果的な謝罪方法です。
「情報の正しさ」ではなく「信頼感」で判断している
以前、こんなことがありました。ある家電ショップにコーヒーメーカーを探しに行ったときのことです。店員さんにコーヒーメーカーの機種ごとの特徴を聞きました。
するとその店員さんは、とても流暢なセールストークで、あるコーヒーメーカーを推薦してきたのです。
そのコーヒーメーカーは明らかに「その人が売りたいであろう」コーヒーメーカーなんだと思います。トーク内容も練られていて、口がうまいとはこういうことをいうのかというほどでした。
でも、その説明がまったく心に響かなかったんです。「この人はこのコーヒーメーカーを売りたいんだな」ということがバレバレだったからです。
ただ「口がうまい」だけでは、自分の話をしっかり聞いてもらうことはできないのです。
実は、これは接客の話に限ったことではありません。消費行動の研究でも、同じことがわかっています。
Frenzen & Davis(1990)の研究では、人が商品を買うとき、商品の性能や価格よりも、売り手との関係性や信頼感のほうが、意思決定に強く影響するケースがあることが示されています。
つまり人は、「この商品がどれだけすぐれているか」よりも、「この人の話なら聞いてもいいか」で判断しているのです。
どれだけ説明が上手でも、「売りたい気持ち」が先に立ってしまうと、脳は無意識に距離を取ります。
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【相手の言葉がスッと入ってくるポイント】
