「限界マンション」になるのを防げるか…4月から変わる管理組合の運営

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その結果、こうした決議に参加しない区分所有者の存在が、総会議案の実現可能性(賛成割合)を低め、円滑な管理組合運営を阻害していました。一例を挙げると、管理規約の改正には4分の3以上の賛成が必要なのですが、改正前は、上述の欠席者は賛成に数えられない一方で、分母の『4』にはカウントされていたのです。

それが、多数決要件の見直しにより、分母の「4」にも分子の「3」にもカウントされなくなりました。これにより賛成割合が高まり、総会議案の達成率を高める効果が期待されます。やや乱暴な表現にはなりますが、管理組合の無関心者を決議から除外しようというのが、今回の改正の目的です。

所在不明の区分所有者を排除可能に

今回、さらに踏み込んだ施策(改正)も登場しました。一切連絡が取れない、生死さえ分からないといった、所在不明の区分所有者を排除できる制度が創設されたのです。

新制度の仕組みは、こうです。裁判所の除外の裁判が確定すると、認定された所在不明区分所有者は総会決議等の母数から除外され、それ以降に開く総会では議決権を行使できなくなります。前段で例示した4分の3以上の賛成要件では、分母の「4」にも分子の「3」にもカウントされなくなります。前段の「総会欠席者」と同じ扱いです。そして、当人に総会の開催を知らせる必要がなくなるため、招集通知の発送も不要となります。

さらに、所在不明の区分所有者が有する専有部分を、本人の同意なしに処分できる制度も創設されました。「所有者不明等専有部分管理制度」がそれです。理事長や区分所有者などの利害関係人が裁判所に申し立て、許可が得られれば、裁判所が選任した管理人(弁護士やマンション管理士などを想定)によって、当該専有部分の管理・処分が行えるようになります。

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