発達に特性のある子だけではなかった…「特別支援教育」は全人類に有効、すべての子が学びやすくなるサポートのヒント
「特別支援学校で子どもたちに教えていく中で、『これ、自分にも使えるな』と思うことがどんどん増えていき、私自身が生きやすくなったんです。例えば待ち合わせの場面で、『ちょっと遅れます』と言われるのと『5分遅れます』と言われるのとでは、全然違いますよね。
前者よりも後者のほうが、待つ側の安心感は大きい。なぜか。見通しがあるからです。人は見通しがあれば動けるし、不安が減ります。これは子どもだけでなく、大人も同じです」(平熱先生、以下同じ)
さらに視点を広げると、こうした工夫は日常の中にもあふれている。
「信号が変わる前の点滅や車のウインカーも、“次に何が起きるか”を伝える仕組みであり、見通しです」
こうした例を挙げたうえで、 平熱先生は“特別支援教育の本質”をこう言語化する。
「特別支援教育で行っているのは、『次に何が起こるかをわかるようにする』とか、『安心して行動できるようにする』ということなんですよね。“特別”という名前はついていますが本質的にはとてもシンプルなんです。そう考えると、特別支援教育は、一部の子どものためのものではなく、誰にとっても役に立つものなんです」
「何度言っても通じない」の正体
教室をウロウロする。活動に参加しない。突然大声を出したり、暴言を吐いたりする――。学級経営の現場では、こうした「困った言動」に直面することがある。何度注意しても指示が通らない。
「指示が通るか通らないかは、『言葉をかけたかどうか』ではないんですよ。伝わったかどうかがすべてなんです」
指示が通らないとき、どう考えればよいのか。平熱先生は、次の3つの視点で整理する。
1つ目は、「そもそも指示の意味がわかっていない」。2つ目は、「わかっているけど、できない」。3つ目は、「できる力はあるのに、環境が合っていない」。



















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