成田空港「第2の開港」へ、総工費6700億円の巨大全貌 ロンドン・NYに並ぶ拠点化への期待と、用地確保86%の「黄色信号」

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成田空港
約6700億円をかけて、成田空港の年間の発着枠を34万回から50万回に拡大する計画だ(写真:iLand/PIXTA)
成田空港が「第2の開港」へと動き出しています。総工費約6700億円を投じ、2029年までに発着枠を50万回へ拡大。羽田と合わせてロンドンやNYと肩を並べる巨大拠点化を目指します。しかし、その足元では用地確保の難航や騒音訴訟という厚い壁も。本稿では『成田空港秘話 三里塚闘争から「第2の開港」まで』より一部抜粋のうえ、その舞台裏をお届けします。

成田空港、動き出した「第2の開港」

「国際競争力や訪日外国人受け入れの観点から、基幹空港としての成田空港の機能強化は不可欠」

2025年5月25日、千葉県の成田空港。地元首長ら関係者約70人を前に、国土交通副大臣の古川康がこう強調した。3本目のC滑走路(3500メートル)を新設し、既存のB滑走路(2500メートル)を1000メートル延伸する工事の着工式が行われていた。

国と成田国際空港会社(NAA)は、約6700億円をかけて空港の機能を強化し、29年3月から年間の発着枠を34万回から50万回に拡大する計画だ。あわせて、空港周辺に物流や航空宇宙などの産業誘致も図る。

NAA顧問の岩澤弘(64)は「成田は需要に合わせて拡大してきた。これでは諸外国に負ける。しっかりした施設を先につくって航空会社を呼び込む方向に明確に変わってきた」と話す。

計画が実現すると、羽田空港と合わせた発着枠は100万回となり、ロンドンやニューヨークなどの空港と規模で肩を並べる。成田の年間旅客数は現在の約4000万人が約7500万人に増える見込みだ。

成田空港
(『成田空港秘話 三里塚闘争から「第2の開港」まで』より)
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