成田空港「第2の開港」へ、総工費6700億円の巨大全貌 ロンドン・NYに並ぶ拠点化への期待と、用地確保86%の「黄色信号」

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もっとも、課題は多い。NAAが25年10月17日に発表した用地確保率は9月末時点で86.2%。4月に国交相だった中野洋昌が指示した「今年度末にめど」の達成に黄色信号がともる。

NAA用地部によると、補償の考え方などについて理解を得られていない地権者がいる。また、個人の信条を理由にあげる人のほか、代替地の造成を待っている人、機能強化に反対ではないが高齢で移転したくない人もいる。

NAA社長の藤井直樹(64)は「地域あっての機能強化。ご理解いただけるよう全力を尽くす」と述べた。

周辺町長「どんな影響出るか…」

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航空機の騒音も深刻だ。千葉県成田市、芝山、多古、横芝光の3町と茨城県稲敷市の計5市町の住民が国を相手取り、NAAに夜間の飛行をやめさせるよう求めた行政訴訟が9月、千葉地裁であった。23年の提訴時の原告は15人だったが、今年になって追加で約115人が提訴し、原告は約130人にふくらんだ。

成田空港の北側の騒音地区(成田市)に住む70代男性は原告の1人。男性は「開港以来、午後11時から翌朝午前6時までは飛行機が飛ばない約束だった。それが2013年に午後11時台を受け入れるようになり、その後は、なし崩しだ。陳情や要望をしても、国もNAAも住民の意見を無視するので裁判をした。飛ぶ時間が拡大されるたびに『もうしません』と言うが、まったく守られず、約束を破り続けている」と話す。

滑走路が新設されれば、騒音区域が広がる。影響の最も大きいと見られる横芝光町長の佐藤晴彦(68)は「一番機が飛んでみないと、どんな影響がでるか分からない」と話す。

大和田武士 朝日新聞経済部記者

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おおわだ たけし / Takeshi Ohwada

1972年生まれ、千葉県出身。法政大学大学院経済学研究科修了、経済修士、学芸員。千葉日報、読売新聞西部本社を経て、2004年朝日新聞入社。富山、成田、千葉の地方取材網のほか、生活部、特別報道部、経済部で勤務。仙台総局次長、アエラ編集部副編集長を経て、経済部で国土交通省を担当。
著作
『「ナリタ」の物語: 1978年開港から 』(崙書房、2010年)=共著
『生きる 原発避難民の見つめる未来』(朝日新聞出版、2012年)=共著
『原発避難民 慟哭のノート』(明石書店、2013年)=共著
『千葉の戦後70年 語り継ぐ戦争体験』(たけしま出版、2017年)=編著

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