福岡県民が「屋台に行かない」本当の理由 290円ラーメン、うどん文化…"食の街"ジモト民の「常識」は観光客とまったく違う

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さらに、飲んだ締めにうどんを食べる「うどん居酒屋」という形態も定着した。須崎町の「つきよし」や博多・天神などに店舗を構える「二○加屋長介」など、刺身から揚げ物、うどんまで一軒で完結できるのは、締めを食べにラーメン屋にまではなかなか行かない女性客にも人気だ。

地元民に「もつ鍋屋」を指定するのはもったいない? まだま奥が深い福岡の

最後にもう一つ。観光客が福岡でもつ鍋を食べたがるのも、地元民からすると少しもったいなく感じる。もちろん、もつ鍋はおいしい。プリップリの丸腸の脂と野菜の旨みが凝縮したスープで締めるちゃんぽんも最高だ。筆者も大好物だ。

福岡 もつ鍋
時々、地元民でもびっくりするほどおいしいもつ鍋に出会うこともある(写真:筆者撮影)

しかし、もつ鍋専門店にわざわざ足を運ぶ地元民は意外と少なく、居酒屋のメニューにあれば頼む程度。さらに言うと、もつ鍋は自宅で作って食べるものだと思っている人も多い。だからもつ鍋は、自ら検索して人気店へ足を運ぶだけで十分だと感じる。

というのも、食の激戦区である福岡は、実はビストロやイタリアンなどの洋食のレベルも非常に高い。新鮮な食材が安く手に入る環境ゆえ、東京では考えられないようなコストパフォーマンスで一流の味を楽しめる店がゴロゴロしている。だから、ぜひ福岡の洋食も堪能していただきたい。

しかし、残念ながら筆者は観光客から洋食のお店について尋ねられた経験はない。もつ鍋やラーメンをリクエストされると、それを差し置いて地元民から「おいしいビストロがあるんだけど」とはなかなか提案しづらいものだ。

福岡
観光客には教えたくない、おいしいビストロやイタリアンが豊富な福岡市(写真:筆者撮影)
福岡
ひと味違うパスタにも出会える(写真:筆者撮影)

もしあなたが福岡の食の真髄を味わいたいなら、あえて定番を外し、地元民に「あなたの一番お気に入りのお店を教えて」と頼んでみてほしい。そこには、地元民が密かに通い詰める「本当の福岡」が待っているはずだ。

【合わせて読む:後編↓↓】
「観光名所がない」と地元民が断言する福岡市。それでも「住みたい街」1位に選ばれ続けるコンパクトシティの実力を明かす
神代 裕子 ライター・編集者

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くましろ ひろこ / Hiroko Kumashiro

福岡県在住。制作会社を経て、2019年にライター、編集者として独立。おもなジャンルはビジネス、働き方、介護、日本酒、バレーボール。「ダイヤモンド・オンライン」や「マネー現代」などで執筆するほか、企業や経営者の発信のお手伝い、ブックライティングなども行う。宣伝会議などで講師としても活動中。

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