「あれもこれもやり残した、とジタバタ死んでもいい」『完全自殺マニュアル』著者が60代でたどり着いた、「非効率な生き方」
エンパワメントとは、「人が本来持っている力を引き出し、取り戻していくための『人と人との関わり(関係性)』のことをいう。
鶴見氏が提案する「中高年のエンパワメント」は、決してハードルの高いものではない。日常の中にある小さな「大人げない」行動を許すだけでもいい。
「自分も大人らしい振る舞いばかり求められたらきついですね。内面が若い頃と変わらず苦しいのだから、変わりなくストレスの発散もしたい。ライブで叫んだり、スイーツの食べ放題に並んだり、もっと自由な発散ができる環境であってほしいですね。30歳上の親の世代にはありえないことでしたが」
「やり残した」とジタバタする死に際でいい
その「大人げない」生き方は、死ぬ直前まで続けていてもいい。
「人生の後半になると、それまでの人生に満足している人が理想とされるから、満足したフリをしそうになるのが嫌ですね。
あるアンケートによると、60代を越えると突然、『これまでの人生に満足』と答える人の割合が上がるんです。もう人生を向上させるのは無理なので、自分の中での見方を変えるのでしょう。でもそういうことをすると、ますますきつくなるのではないでしょうか。死ぬまでジタバタしていいと思っただけで、気が楽になるのを感じます。
『自分の人生に満足したフリ』をして死ななければならないのかと。その圧力をなくしたい。最後の最後まで『あれもやり残した、これもやり残した、まだ死にたくない!』と慌てふためきながらジタバタする死に際でいいんです。そう思うと、人生の残りが減ってくる焦りが消えて、楽になるのを感じます」
世間が求める「立派な大人」というイメージにとらわれなければ、中高年という時期はむしろ自由な時間になる。
「世間が『こうあれ』と望むイメージは、『男はこうあれ』でも『女はこうあれ』でも、もう更新の時期なんです。『中高年はこうあれ』もまったく同じです。そもそも理想のイメージなんて人を縛るだけで、いらないのではないでしょうか」
だからこそ、中高年という年代は尻込みしていた大きな方向転換に打って出るチャンスである。それが、鶴見氏が中高年に提唱する「死ぬまで落ち着かない」生き方なのだ。
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