一蓮托生!?50代女子が"初雪山登山"でまさかの緊急事態――「景色が違う」「道間違った」におののく2人が生還するまで

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「ここで、左側の道を降りないといけなかったんだな」

Sさんは腕時計に視線を落とし、「よし、これならロープウェイに間に合いそうだ」と呟きました。

苦しかった登りが終わり、これからは下り道になるのもありがたいです。疲れも忘れて、私たちは勢いよく降りていきました。

そのおかげか、いいペースで下山ができ、前を歩く人が見えたときには安堵で胸をなで下ろしました。駅に着いたのは、なんと16時より少し前でした。

「頑張りましたね……」

疲れ切った私に、Sさんが声をかけてくれました。

「Sさんも」

「いやー、焦りましたよ。僕のせいで遭難なんて、洒落にならないです」

「Sさんのせいじゃないよ」

いや、Sさんのせいかな? でも、私の判断で彼に任せていたんだから、一蓮托生でしょう。仕方がないことです。

「前にも来たことがあったから、油断していました。いましめにします」

Sさんは、厳しい顔で言いました。確かに、山での油断は命に関わるから、気を引き締めるきっかけになったなら、いい経験だったのかもしれません。

忘れられない雪山初体験

ロープウェイで麓のバス乗り場まで行き、充実した土産物売り場でジャムなどのお土産を買ってから、バスに乗り込みました。

車内では乗った瞬間からうとうとしていたため、あっという間に新宿駅到着。お腹はあまり空いていなかったので、そのままSさんと別れて帰途に着きました。

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それにしても、忘れられない雪山体験になりました。山荘があったから、万一のときに何とかなるという余裕を持てましたが、なかったら……と想像すると、怖くなります。

ちなみにこのとき買った「アロニアジャム」と「すぐりジャム」、酸味があって、とてもおいしくてまた買いたいんだけど、次に手に入れられるのはいつかなあと夢想しています。

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